先週、大学院でユニット2の4回目の授業を受けてきました。

#4月から英国国立ウェールズ大学経営大学院のMBAプログラムの学生です。

今回は、先生の研究活動の関係で、午前も午後もビジネスエコノミクスの授業でした。午前は、グループ発表。午後は、通常の授業でした。

グループ発表の課題は、事前に配布されていたNHKに関する資料を読んで、ビジネスモデルや公共性、現在のNHKの課題や解決方法を問うものでした。

グループ内で役割分担をして、私の担当は、NHKによる放送の公共性に関する部分のレポートでした。

最初のうちは、「NHKによる放送は、準公共財だ」と思っていました。しかし、いろいろと本を探したり、先行論文を探したり、ネットで調べたりするうちに、消費の非競合性も非排除性も満たしており、フリーライダー問題があるにせよ、純粋公共財なのではないかと思うようになりました。

#誰かがNHKを見ていても、他の人も同時にNHKが見れることを消費の非競合性を満たしている、受信料を払っていなくても、技術的には可能であるけれどもNHKのBS放送をのぞく放送の試聴を妨げることができないということを消費の非排除性を満たしているといいます。

そんなことがあり、レポートの自分が担当した部分の締めには、「NHKによる放送は純粋公共財と言える」と書きました。

グループ発表の時、私たちのグループは5グループ中、3グループ目でした。最初のグループの回答は、「準公共財」でした。私は、「それは違う」と思ったものの、質問する勇気がなく、自分のほうが間違っていたらどうしようと思ってしまいました。発表内容が、「準公共財」のほうが正しいと思わせられるものだったのです。次のグループも同様に答えていました。

私たちのグループの番で、グループのメンバーが私の書いた回答のまま「純粋公共財」と発表しました。

その後に発表したグループの中には、「準公共財に近い純粋公共財」と発表したグループが1つあっただけで、大半は「準公共財」と発表しており、私の自信はもうゼロに近い状態でした。「一緒のグループの人に申し訳ないなぁ〜」とか、「なんでもっと資料を読み込んでおかなかったんだ」とか、「調べ方が悪かったんじゃないか」とか、頭の中をぐるぐるめぐっていました。

最後に先生の講評があり、「NHKによる放送は、受信料の徴収、その不払いのフリーライダー問題があるけれども、不払いの人に見せないことが技術的には可能だけれども、それができないものなので純粋公共財なのです。」ということを話され、私たちのグループ発表内容が良かったとおっしゃっていただきました。

自信をなくしていた私は、ちょっとだけ自信を取り戻し、うれしくなりました。自分であんなに調べたり、考えたりしたんだから、もっと自分の出した答えに自信を持っていればいいのに…。

社会人大学院は、学ぶ人の多様性によって、様々な考え方を知ることができ、学びの幅が広がります。今回も自分たちのグループだけでなく、全部で5通りの考え方を学ぶことができ、実りの多いものになりました。

午後の通常の授業は、睡魔との戦いでした。コーヒーを飲んだり、ガムを噛んだりしましたが、気を抜くと眠ってしまいそうになるので、必死に目を開けていました。

後半のディスカッションは、テーマが興味深く、グループディスカッションではおもしろい意見が出て、楽しむことができました。「財政再建と景気回復は、どちらを優先すべきか」というテーマでしたが、私の意見は「景気回復優先で、そのあと財政再建をやる」でした。日本の税収は、所得税、法人税、消費税が大半を占めており、それらの税収をアップさせるためには景気回復が必要というのがその理由です。

政治家のみなさんは、どう考えているんでしょうね。

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